23/7/23~29の読書記録

さて、ここらから少しは中身のある記事を書けるのかもしれない。

今週は自覚のある読書少な目ウィークでしたのでさらっといきましょう。

 

アクアリウムの夜』稲生平太郎

初読み。おそらく好きな作家さんのオススメかで手にとったような記憶。

中盤まではとても面白く読めたんだけど終盤に辿り着くにつれ置いて行かれてしまったような感覚。幻想の煙に巻かれ、狂気に取り残される。完全についていって楽しむような作品ではないのだろうと自己解釈しているんですが。あまり読まないジャンルではあったので珍しいものを読みましたね。

 

『ニラメッコ(3)』久世岳

コメディでありながらどろっとした人間の黒い部分が垣間見えるのがこの作者さんの好きなところで、今巻はその一端ががっつり描かれて楽しくなってしまいました。

シバオとみっちゃん、本当にいいカップルで、だからこそ「今年こそ、そう言えるように」なんだよな。ここ二人は恋人持ちなのがいいですよね……。怒りたかったところに本気で憤ってくれるみっちゃん、素敵な子。

 

銀河英雄伝説外伝(3) 千億の星、千億の光』田中芳樹

わーい薔薇の騎士たちの話!

本編をああ終わらせて、本編後の話を書かないの、当たり前だろうと言われればそうなんですけど美しくてほうっと息を吐いてしまいますね。その代わりとばかりに本編以前、彼らが出会う前だったり出会った瞬間だったりは手厚く補完されていく。ね、キルヒアイス

特に印象に残ったのは撃墜王たちですかね。四人だったんだ……。

 

 

『白鳥とコウモリ』東野圭吾

東野圭吾作品はあまり通っていないんですよね。長く人気で一線で書き続けている作家さんなので読めばとても面白く読めるんですけど。どうしても映像化などのイメージが先行して食指が働かなくて……。とぐだぐだ言いましたが久々に読んだこちらが大当たりでした。大変に好みのミステリーかつ人間ドラマだ。正直これも遠からず映像化するだろう(まだしてませんよね?)と思いますがその前に読めてよかった。

序盤の逮捕までの流れは確かに彼の怪しさを示していて、ピースを探すように過去の事件に分け入ってパズルを完成させていくのに興奮させられました。それからの白鳥のコウモリのターンに至って、あれ?となる。違和感、という捜査をひっくり返すにはあまりにも小さなものに縋って、縋るだけじゃなく動いて証拠を集めていくの、ワクワクしました。

無能な人が出てこないのが読んでいて苦痛じゃなかったですね。話が通じずにもどかしい思いをするところはあれど彼らは彼らなりに仕事に真摯なんだと思えましたし。南原とかちょっと好き。最後のくるりと世界が入れ替わって、彼女が就職した先とかぐっときました。久し振りに読むと面白いんだよなあ、またちょっとずつ読んでみようかと。

 

『シャドーハウス(14)』ソウマトウ

星つき仲良し作戦もついに大詰め。ショーンとジョンのところ激アツでしたね……。単純だけど格好いいぞ。そしてすす能力の新たな側面もたくさん見ることができましたね。治療にも使えるのか。

子どもたちの関係は確実に前へ進んでいるのだけど、大人サイドの動きが大変に不穏。これからも楽しみです。

 

 

以上、五冊。