22/12/11~17の読書記録

今週読んだ本の簡単な感想と覚書です。さくさく行きます。

 

『Missing12 神降ろしの物語(上)』甲田学人

だいぶ積んでた最終一つ手前巻。

甲田学人さんは『断章のグリム』は昔読んだことがあって好きなのですが、こちらのシリーズは読んだことがなかったので新装版が出たのを機に読んでます。

現代に合わせるために細かなところが変わっているとのことなので、全部読み終わったら旧版も読みたいですね。

 

『女人入眼』永井紗耶子

「鎌倉殿」観てないんですよね。見ていたら別の先入観持っちゃったかなとも思うので結果良かったと思いますが。

このあたりの歴史に疎すぎて、歴史上のエピソードとしての大姫入内とその顛末も知らなかったので純粋に全く知らないお話として読みました。平安まではそこそこ詳しいので、京と京から見たらば田舎である鎌倉の違いみたいなのを女房である主人公が感じるところが楽しかったです。面白かった。

 

『僕らの夏 おいしいコーヒーのいれ方Ⅱ』村山由佳

おいしいコーヒーのいれ方」シリーズの二巻目です。

相変わらず若い……みたいな感情に支配されつつ読んだんですが、新キャラのりつ子ちゃんが健気で可愛いですね。

もちろん、かれんはとっても可愛らしくて魅力的なヒロインですが。親たちに二人の関係がバレるのはいつになるのだろうと少しひやひやしつつ続きも楽しんで読んでいきたいです。

 

貴族探偵麻耶雄嵩

たまに読みたくなる麻耶雄嵩作品。

「こうもり」がたまらなく好き。他に気に入ってる麻耶作品が『螢』だったりするので……。がっつり本格ミステリに染まっているわけではないのでこのアンチ本格的面白さを完全に理解しているとは言えないのですが、それでも楽しいんですよねえ。

 

『ローマは一日にして成らず ローマ人の物語Ⅰ』塩野七生

高校時代に確か読破しているんですが正直なにもかも忘れているので手元に置こうと決心して再読。パクスロマーナまではさらさらと読めた覚えがあるので、衰退していくのが悲しかったのかしら。

かなり時間はかかるでしょうが、ローマの歴史を追いかけていきたいですね。

 

女の園の星3』和山やま

心待ちにしていた新刊!相変わらずシュールなギャグで笑えました。

12時間目がかなり好き。いくらだってまじめに描けるようなテーマですがこの作品の中にちゃんと昇華されているところが良かったです。SNSと出会った人と会うことに心配している星先生が好き、まあ大人は心配しますよね。

ひとつのギャグ要素っぽく入っていた三木さんの名前をなぜ星先生が知っていたかが伏線になってたのもびっくりしました。良かった。

 

『君の地球が平らになりますように』斜線堂有紀

斜線堂さんの地獄のような恋愛小説集、二冊目。

今回もどれも良かったな……、シリーズではないけれど前巻である『愛じゃないならこれは何』に比べて恋愛関係にある二人以外のナニカが大きいお話が多かったように感じました。

特に「大団円の前に死ぬ」はもうホストとの恋の話ですらないもの……。大雑把でつまらない言い方をすれば百合だったから……。でも恋の話、血縁も病気も関係ない、被りは潰す、それだけ。

非常に良かったです。東グレの子たちの話ももっと読みたいです。

 

『音盤紀行1』毛塚了一郎

レコードをモチーフにしたお話たち。私の世代だとほとんどの人がレコード自体見たことない人が多かったのですが、私は祖母の家にあったというのもありかなり玩具のように色々聴いていた思い出があります。

時代も場所も変わるけれど、音楽への愛は変わらない。素敵でした。

最後のタイムパラドックスを気にしない対談も良かった。女の子たちが可愛くて魅力的ですね。

 

『ワンナイト・モーニング2』奥山ケニチ

一冊で終わる予定だったんですね、基本的には一話一話で閉じるけれどたまにその後だったり過去編だったりが見られるこの塩梅好きです。

表紙の彼女の過去がかなり意外で、二人の出会い編が見られたの嬉しかったですね。面白かった。

 

ポラリスが降り注ぐ夜』李琴峰

新宿二丁目にある「ポラリス」というレズビアンバーを中心においた短編集。

ぐっさりと胸に刺さるようなお話が多くて読むのに体力を使いました。

それぞれの話が薄く繋がっているところが好きでした。

 

『作りたい女と食べたい女1』ゆざきさかおみ

ドラマ化で話題らしいですね?

料理を作ることが好き、食べることが好き、そんな二人が出会うとどうなるのか。現代のちょっとした生きづらさみたいなのを書きつつもそれがうるさいほどに主題として出てくるわけではない読みやすい作品だと思いました。

おいしそうにご飯を食べる二人を見てるだけで結構癒されます。

 

『性別「モナリザ」の君へ9,10』吉村旋

 

書影を見せたかったので二冊とも貼っちゃいました。ついに完結。最後まで青色が入った美しい印刷になってたのも嬉しかったです。

前巻までで描いていたことをしっかり辿っていくような素敵な最終二冊同時刊行でした。ちょっと時間を作れたら個別で記事を書きたいなあ、と思っているので控えめに抑えてはおきますが。最高の作品をありがとうございました。

 

『税金で買った本1』ずいの,系山冏

かなり前から読みたかった本。

図書館司書の仕事、もっと広まるといいんですけどね。主人公にあたるだろう石平くんが可愛い、次巻ちょっと不穏な雰囲気ですがどうなるんでしょう。早めに読みたいですね。

 

以上、14冊。電子書籍サイトがセールをやっているのもあって漫画がちょっと多めですかね?