23/10/29~11/4の読書記録
社会人になってから初……というかもっと遡っても初なレベルの体調不良になりまして寝込んでおりました。溜まっている分の更新をせっせとします。
『僕の狂ったフェミ彼女』ミン・ジヒョン
作者の新刊を本屋さんで見かけ、面白そう!となったためにまずはこちらから読んでみようかと手を伸ばしてみました。「彼女」の名前が最後まで出てこないの、意図も含めてよいですね……。
フェミニズム、ちゃんと勉強したいなと思いつつも余裕がないままになっているジャンルのひとつだったりします。ずっとネット文化に染まっているせいで所謂ツイフェミという存在には強い嫌悪感があるのですが、それが本流ではないのはわかっているからこそちゃんと学びたい。きっとその先に息のしやすい世界があるはずだから。
『シャドーハウス(15)』ソウマトウ
前の巻でついに星付きになって新たな局面。
でもさっそくピンチは訪れるし犠牲も……。どうやって進んでいくのか予想できなくってドキドキしっぱなしです。
『トライ&アイラブユー』echo
ここから怒涛のBL祭り。BL情報サイトのちるちるさんが募集していたBLソムリエ試験のモニターに応募していたんです。そこでBLソムリエ候補生の方々におすすめされた作品や気になった作品たちを一気買いいたしました。
『ジョーク・スタート・ルームメイト』くらのね吉
『キスで描く一等星(1,2,番外編)』綿レイニ
『運命の番がお前だなんて』春田
『おすわり、よくできました(1,2)』三栖よこ
『いとしい君との初夜事情』木田さっつ
『リミットハニー』七瀬
『僕らの地球の歩き方(1)』ソライモネ
『話せば長いふたりの話』こめり
以上、17冊。モニター応募もありBLが多めの一週間でしたね。
23/10/22~28の読書記録
ミステリカーニバルに行ってきました
10/28、10/29に開催された「ミステリカーニバル」に二日間参戦してきたのでその感想と覚書です。楽しかった~~!!めちゃくちゃ疲れたし財布がどんどん軽くなる恐怖感がすごかったですがなにより楽しかったのでヨシとします。
どんなイベントかっていうとこんな感じ。
代官山蔦屋書店さんにミステリ作家さんが総勢32名集まってサイン会やトークイベントをしてくれるという豪華イベント。春のSFカーニバルでも訪れた代官山に今度はミステリ作家が集うと聞いて発表から指折り数えて待機していました。
同日に神保町でブックフェスティバルが開催されていて、そちらにもかなり行きたかったのですが交通費と時間と体力的な面で今回は泣く泣く諦めました。神保町にも久し振りに行きたい気持ち。
10/28 一日目
一日目の戦果はこんな感じ。
第1ターン
少し早めに会場に到着したので第1ターンが始まる前に星海社物販ブースへ。気になっていた『幽霊列車とこんぺい糖』があったので購入。そして記念リーフレットもしっかり手に入れました。作家さんのオススメから出会う新しい本が大好きなので見逃せない。
列形成時間になったら最初は森晶麿さんのブースへ。先着20名に滑り込んで書下ろしの掌編もいただけました。サインをいただいたのは『黒猫の遊歩あるいは美学講義』。他の著作はちょいちょいサインをいただく機会があったのですがデビュー作のこちらはもらっていなかったので貴重なタイミングでした。
その後には本人不在の円居挽さんブースへ。スタッフさんに希望する本と為書きの名前を渡して10分ほど待機。全員が既読&好き作家で構成された『円居挽のミステリ塾』と大好きなルヴォワールシリーズに続く『さよならよ、こんにちは』にサインをいただきました。いつか直接お話する機会があったらいいなあ。
第2ターン
友人と合流して本日最大のお目当てである斜線堂さんブースの待機列へ。列形成が近付くにつれそわそわ殺気立っていくブース付近にドキドキしました。なんとか締め切られる前に並べましたね。
サインをいただいたのは『コールミー・バイ・ノーネーム』。これ以外の対象書籍は全部サイン本所持していたというのもあります。が、斜線堂さんの作品の中でも非常に上位に食い込んでくる大好きな作品なのでいつか絶対にサインが欲しかった!星海社さん開催なのもあってラインナップに入ってくれたのだと思う(担当さんありがとうございます)ので嬉しい。あとはいつか不純文学にもサインいただけたらな……と目論んでいたりします。文フリか???
斜線堂さんの後にももう一人くらいは余裕がありそうだったので柴田勝家さんブースへ。アンソロに入った短編などは読んだことがありましたが単著は未読だったので少し緊張しつつ臨みました。『走馬灯のセトリは考えておいて』、『メイド喫茶探偵』の二冊にサインを。お話上手で周囲を盛り上げながらサインしてくださって今から読むのがとっても楽しみ。
第3ターン
お昼の小休憩を挟んで一日目で一番忙しい第3ターンへ。
相沢沙呼さんの大行列に滑り込んで『medium』と『マツリカ・マトリョシカ』にサインをいただきました。城塚翡翠シリーズで話題なのは存じていましたがサンドリヨンシリーズやマツリカシリーズの印象が個人的には強い作者さんです。その気持ちも伝えつつ、特殊設定ミステリも好物なので読むのが楽しみ。
続いて降田天さんブースに。お二人の合同ペンネームというのは知っていましたがいざ二人分の降田天が並ぶとなんだか不思議な感じがしますね。サインは『すみれ屋敷の殺人』に。記念のリレー小説もいただけて嬉しかったです。
そして三人目、神永学さんブース。序盤は混雑していましたが私が向かったタイミングではかなり列も落ち着いていました。八雲シリーズの一冊目にサインをいただこうかと思っていましたが直前で完売。ならば手に取っていないシリーズに、と『悪魔と呼ばれた男』へサインをいただきました。
第4ターン
長かった一日も終わりに近づく第4ターン。
直前に参戦が発表された汀こるものさんブースへ。好きになったのが比較的最近だったのでサインをいただく機会が今までなく、どれにもらおうかかなりギリギリまで悩みました。『探偵は御簾の中』のシリーズ一作目に。もうすぐ完結でもありますし一気読みしたいですね。
そしてサインに並んでいる途中で背後から声が。相沢沙呼さんのマジックショー ~斜線堂有紀さんを添えて~ のアナウンスでした。マジック!見たい! とサイン後にウキウキでトークショーブースへ。椅子がまだ空いていたので最前列に座ってマジックを堪能できました。種も仕掛けもわからない。マジックをこんな近距離でがっつり見たのは初めてかもしれない。楽しかったです。
10/29 二日目
二日目の戦果はこんな感じ。
第1ターン
星海社ブースへ寄る予定がないので昨日よりはちょっと遅めの時間に到着。
したらば既に殺気立ったブースが。はい、お目当ての青崎有吾さんブースですね。ドラマ化とアニメ化の力がすご~い。人波になんとなく紛れていたら早めに列形成が始まりました。この辺りのオペレーション、大変そうだ……。ハロウィンも重なって仮装したちびっこたちも多かったですし。
サインいただいたのは『ノッキンオン・ロックドドア』『11文字の檻』『アンデッドガール・マーダーファルス』の三冊。簡単な為書きで~との指定だったので下の名前をひらがなでいただきました。
出会いのきっかけだった百合アンソロのお話やノキドアの話をできて嬉しかったです。本当はこの時間、榎田さんも行きたい気持ちがあったのですが混み合っていたので断念。
第2ターン
ちょっと休憩している間に第2ターンの列形成時間になっていたので綾崎隼さんブースへ。こちらも長蛇の列で早々に打ち切られていて最初にしっかり並べて良かった、と安堵。
『君を描けば嘘になる』『盤上に君はもういない』の二冊にサインを。私と同じ苗字のキャラクターが登場しているらしくそのお話なんかをしました。お見送りなどが丁寧でお人柄を感じられましたね。
五十嵐先生もいただきたかったですが打ち切られてしまっていたので断念。今日はずっとこんな感じでした。前日の疲れが残っているのもあったのかも。
第3ターン
第3ターンは天祢涼さんブースへ。実はデビュー作が大好きで、だけどそれ以降の足取りを追えていなかった作家さんだったり。
『Ghost ぼくの初恋が消えるまで』『希望が死んだ夜に』の二冊にサインをもらいました。限定特典の小冊子ももらえてほくほく。読むのが楽しみです。
二日連続で参戦してるとこちらもスタッフさんを覚えますがスタッフさんもこちらを覚えてくれますね……。為書があるから名前を出しているのもあり。嫌ではないが照れくささが。
第4ターン
第3ターンを終えて友人を待ちつつうろうろしていたらトークブースに人が集まっておりまして、近付いてみたらば米澤穂信さんが!新井さんのトークの時間だったらしく、貴重なお話を伺えました。とんだサプライズにびっくり。予定されていたものではなく突発的なものだったとのことで良いものを見れました。
がっつり疲れが出てきている中で殺気立つ竜騎士07さんブースに恐れをなして本日最後のサインはてにをはさんに。「古書屋敷殺人事件」からボカロ楽曲はかなり追ってきていて、かつ最近はAdoさんや推しVtuber、プロセカへの提供曲なども楽しませていただいている私にとってはボカロPの方。けれど、それこそ「古書屋敷殺人事件」などの小説をご自身で書かれているのはずっと知っていて、作家としてのてにをはさんに触れたいとは思っていたのでこの機会に。
『また殺されてしまったのですね、探偵様』にサインをいただきました。
最後に
サイン本は計20冊。予定外のものをうっかり買ってしまったり、逆に予定していたけれど断念したりしつつたくさんのもらえて嬉しかったです。積み本が増えました。
二日間通してほんとうにお祭り騒ぎという感じでめちゃくちゃ楽しかったです。列形成の流れとか告知とか、まだまだ洗練できそうなところがたくさんあるからこそ、次回があることを切に祈ります。SFカーニバルもかなり楽しませていただいたけれど買った冊数を見るとやっぱり私はミステリやメフィスト賞作家が大好きなんだな、と改めて思いましたね。
星海社新作発表も買いたいものが数冊ありましたし、久し振りにちゃんと国内ミステリにアンテナを張っていきたいです。本当に、楽しい時間をありがとうございました。
23/10/15~21の読書記録
23/10/8~14の読書記録
だんだんと読書のペースを掴みつつある今日この頃。
今月末には楽しみな予定もありますしウキウキです。
『さんず』降田天
降田さんの本は久々に読みますね。
自殺幇助業者さんずに出会った人々の短編になるのかな、と思いながら読んでいたら思っていた方向とは違うように転げていくのが面白かったです。降田さんらしく単純に見えるけれど一捻りが加わった各話も読み応えがありました。
彼らのその後をちょっと覗いてみたい気持ちもあるし、せっかくならもろともプランの話も読みたいなあ。
綾里さんの新作!という気持ちで読んで、またもや最高の世界が生み出されたな……と溜息を。キャラクターの元であるイラストレーターのrurudoさんは今回初めて触れたのですが個々のキャラクターたちがとっても魅力的で、他の作品も見てみたくなりました。
大変嬉しいことに続刊が確定していて、しかも一番気になっていた吸血姫まわりのお話らしくわっくわくです。スターターブックも遅まきながら買って読みたい気持ち。
『ハッピークソライフ(5)』はらだ
相変わらず元気にクソなんだけども楽しそうだなこの人たち……。
互いの間になんとなくあるよくわからん感情に非常に無自覚なのが愉快。そして周辺キャラクターたちも濃いんだわ。はらださんの作品、こちらしか読んでなくって他も読みたいんですよねえ。
『推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない 自分の言葉でつくるオタク文章術』三宅香帆
好きな書評家さんである三宅さんの新刊、というには読むまでに時間がかかりましたが。そしてさして生かされていないこういう記事。学びは得たのでしっかり布教記事なんかを書くときには生かしていきたいですね。
『カメレオンはてのひらに恋をする。(1)』厘てく
め、めっちゃよかった。
二人とも表現者なんだな、と思いました。恋愛ものの鉄板、誤解によって互いの気持ちがすれ違ってしまうという流れ。それ自体はこの作品にも存在するのですが、解決方法がね、ちゃんと話し合うまでのスピード感が素晴らしい。フジナガの表現者っぷりが目立つけど、ケイトの母語は(恐らく)日本手話なのを思えばほとんど問題なく発声できている彼も表現者ですよねえ。
まだまだ一巻だというのもあって今後がとっても楽しみな作品が増えました。
『いっそこれを運命と呼べ(1)』しおからにがい
こちらも続刊が楽しみすぎる作品!モノローグが全体的に愉快でさくさく楽しく読めました。
屋久さんとかも絡んできてくれると嬉しいな、あの馬鹿……。
卒論レベルのファンレター、好きなものを好きと言える関係。二人して自覚が若干遅めなのも愛しい。そして本当にいいとこで終わりましたね。続きはよ。
『烏に単は似合わない 1~4』松崎夏未、阿部智里
絵が美麗!表情の描き方や細やかな部分が本当に拘りが詰まっていて読み応え抜群。原作を程よく忘れている状態で復習を兼ねて読んだんですが、わかっていたとしても最後の種明かしはぞっとしますね。
ちょうど先週に短編集を読んだのもあって味わい深いのもあります。浮雲とか、大紫の御前とか……。
再読。なかなか読めていないうちにぽんぽんと新刊が来ていたのでちゃんと今までの流れを復習していきたいな、と思いまして。
そっか、一巻時点では互いの出自とかはちゃんと出ていなかったのか。察することのできる要素はちらほらありますが。筋はちゃんと覚えていたんですが細やかなところはどうしても抜けるので楽しみながら再読ツアーしていきます。
以上、11冊。漫画が多めですが読み切れなかった重ための小説などが手元にあるので来週はたくさん読めるといいな。
23/10/1~7の読書記録
10月だ~、好きな月ではあるものの実感がないまま時が過ぎゆくので怯えています。これの裏で久し振りに雑談を書いていますがそれもいつ書き終わるかな。
『化石少女と七つの冒険』麻耶雄嵩
最近、麻耶さんの小説読んでないな~読みたいな~と思って手に取ってみたらシリーズものの二作目だったといううっかり。この手のうっかりは滅多にやらないのでほんのり落ち込んだり。
読み始めて早々に気付きはしたんですけどもうその気付きポイントが前作のドデカネタバレ部分だったので仕方なしとして続行しました。その日の手元にある本がこれ一冊だったのもあり。
それはそれとして大変楽しく読めました。定期的に読みたい発作が来る程度には麻耶さんのミステリが好きなんですよね。特に最終話!これ絶対一作目から追ってたほうが面白いのは間違いないので忘れたころにまた読みたい気持ちでいます。
『ノッキンオン・ロックドドア』青崎友吾
探偵と探偵の関係性、大好物。
ドラマで話題になっていて勧められていたのを読みました。
事件が好きなのは「髪の短くなった死体」、掛け合いが好きなのは「十円玉が少なすぎる」。過去に何かがあったよという特大匂わせがあったので続編も読みます。楽しみ。
『漆黒の王子』初野晴
初野晴さんは大好きな作家の一人で、全部読んでいるつもりでいたけれどこれだけは読んだ記録が残っていなかった。記録が残っていないだけで読んでいる気もするのですが読んでみてぱっとわからなかったのでちゃんと読めてよかったです。
こちらが二作目で、この次が『1/2の騎士』という初野さんの作品のなかでは一番好きな小説。そう思うと確かに繋がっているんだなあ、と。ずっしりと重たい現実的なままならなさ、薄皮一枚下にあり得そうなファンタジー要素、ダークで救いが見えないような中に差し込む一筋の光。
『1/2の騎士』や「ハルチカ」シリーズになると主要人物にぱっと明るく引っ張るようなキャラクターが出てきて、それがひとつ転機になるのかしら。
『ストロボスコープ』ヤマシタトモコ
『ハコニワノイエ(2)』小森江莉
『烏百花 白百合の章』阿部智里
『暗号学園のいろは(4)』岩崎優次、西尾維新
たゆたん、強い。
リポグラムの再来にビビったりなどしましたが、いろはもしっかりと成長していましたね。まあ、赤ちゃんルールだったので本気のトラウマ製造機とぶつかったわけではないけれども。
A組最強メンバー、まだまだ見せ場が来てない人もいるので次巻も楽しみ!西尾維新が楽しそうに暗号を作っているのでにこやかになります。私は解けないというか解く気力がない読者ですが本誌連載でせっせと解いている人らを見ていると楽しそうだなあ、とは思う。
『推し、燃ゆ』宇佐見りん
単行本で既読なのを文庫版を機に読み直し。
文庫版、あとがきと解説などが魅力的でついつい買ってしまいますね。
作者自身の解説めいたものを読んでから改めて読み直すと文体などを面白く感じられました。他とは意識的に変えている、とのことだったので他の作品も読まなきゃな。一番近しい題材だったのもあってこれ以外はまだ読めていないので。
以上、8冊。ちょうどよいくらいかな。